風が澄むのを待ちかねたように、コスモスたちが次々と花を広げ、透明な秋の陽射しに揺れています。
その優しい桜色から「秋桜」と名付けられたように、日本人にとても好かれる花、コスモス。
初秋の風に揺れる優しい桜色は、豊かな秋の始まりを告げる色でもあります。
“コスモス(Cosmos)”とは、ギリシャ語で「秩序」「美」「調和」を意味する'Kosmos'に由来しているといわれます。
「宇宙」の事を“コスモス Cosmos”と呼ぶのも同じ由来で、星が整然と並んで美しいことから来ているのだそうです。
ただし、古代ギリシャ人にとってのコスモス(宇宙)とは、私たちが一般的に持っている広い広い無限の空間というイメージではなく、天と地、人と神々、そして万物を結び付け、それ自体が美しい秩序をもって永遠に存在する生命としての宇宙なのだそうです。
メキシコ原産のコスモス、人々はこの美しい花の中に、そんな調和し永続する生命の美しさを見たのでしょうか。
高い高い秋の空を目指して咲くコスモス、その姿はまさに永遠の生命を表現しているように見えました。
毎年きまってその綺麗な薄紅色を風に与えるコスモス。
でも、コスモスは1年草、
今そこに咲くコスモスは、季節が過ぎるとやがて冷たい風の中へと消えてしまう命。
その花は、ただひとつの秋に巡り逢うために生まれてきた命です。
撮影地
山形県鶴岡市千安京田「いこいの村公園」
撮影DATE
Nikon Z 6
Nikkor Z MC 105mm f/2.8 VR S
Nikkor Z 70-200mm f/2.8 VR S
以前のブログです ↓ よろしかったらご覧下さい。