庄内地方を含めて「米どころ」と言われる地域は東北地方や新潟に多いので、米は寒い地域で採れるものと思われがちですが、そもそも米は熱帯地方が原産地の植物です。
では何故この地域に米どころが集中するかというと、それは品種改良などの人々の努力と、豊富な「水」なのです。
東北地方や新潟は、大きな川の下流に大きな平野が広がり、冬は雪がたくさん降り、山々に積もった膨大な雪が春から秋にかけてとけて川に流れこみ、一年中平野を潤すので水不足の心配がありません。
それに、夏の暑さも実は南の地域に負けないぐらい高くなり(しかも夜は涼しくなる)米の生育に適しているのです。
庄内平野には現在、約4万ヘクタールの水田があり、減反などで作付けを制限されている分を引いた、およそ3万ヘクタールに稲が植えられています。
この田んぼに10センチの深さに水を張ったとして、庄内全体3万ヘクタールでは、3,000万トンの水が必要になります。
しかも水は1回張っただけではなく、1年間で何回も水を入れ換えするわけですし、加えて土の中にしみ込んでいる分も考え合わせると、庄内だけで数億トンは必要です。
それを不足無く供給してくれるのが、一年中雪を湛えながら田んぼを見守る鳥海山や月山です。
(鳥海山や月山には万年雪があり、特に鳥海山には小さいながらも氷河もあるのです。)
山の神が田んぼに降りてきて田の神となり稲を見守ってくれると農家は信じている、と前回書きましたが、それはただの昔話や迷信を信じているわけでは無く、多くの水を与えてくれる山を古から崇拝し、感謝しているからこそ伝えてきたことなのです。
鳥海山は、ただ単に山容が秀麗な観光スポットと言うだけではなく、私たちに生きる糧までも与えてくれる「命の山」なのです。
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代掻きを始めると、どこからともなくウミネコやアオサギが土の中の虫を食べにやってきます。
庄内地方は海岸が近いので、海辺の鳥もやって来るんです。
でも、ウミネコが田んぼでミャーミャー鳴いているとやはり何だかちょっと違和感が・・・。(^^;)
庄内平野の田んぼでは、このような山の神を田の神としてお迎えする社を数多く見ることができます。
植えられた稲の苗が五月の風に揺れています。ずっと見ていたくなる風景。
今年も、豊作でありますように。
撮影場所
山形県酒田市
山形県遊佐町
撮影DATE
Nikon Z 6
NIKKOR Z 14-30mm f / 4 S
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