風の記憶

the answer is blowin' in the wind

胴腹滝

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今回の写真は、山形県遊佐町の湧水群の中でも、とりわけ名水と言われ人気がある『胴腹滝』の風景です。

『胴腹滝』は、一般的な滝のように地上を流れてきた川が崖下に落下するものではなく、山腹から忽然と
湧き出した水が滝になっているもので、その様が身体の「胴腹(どうっぱら)」から水が噴き出している
ように見えることで『胴腹滝』と命名されました。(ちなみに、読み方は看板等には「どうはらたき」と
書かれていますが、地元では「どっぱらのたき」と言いますね。)

山腹から湧き出る二本の滝の中央には、子安大聖不動明王を祀る「胴腹滝不動堂」が安置されています。
「そもそも胴腹瀧と申す奉るは人の身躰一切を守り賜う故を以って胴腹瀧と奉り唱うなり、この瀧は安置
奉るは往古より子安大聖不動明王として胴より始めて腹部の守護するなり」
胴腹滝をご神体に、安産の守り神として地域の人たちから崇められています。



お社の左側の滝

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右側の滝

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滝の流れの下の方には、その滝の湧元から直接水を引いた水汲み場が設けてあり、
「カルシウム、マグネシウム等の硬度が11mg/リットルと低く、淡白で癖がない。蒸発残留物が
40~50mg/リットルと少なく、不純物を含まない極めて良好な水」が、融雪期の最低水温7.9℃、
夏季の最高水温9.1℃と一年中凍ることなく湧きだし、年間を通して水汲みに来る人たちが絶えません。


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ちなみに、この二つの滝の水は、左右で味が違うとよく言われます。
左の滝水は冷たくコーヒーに合い、右の滝水はまろやかな清水で日本茶に合うのだそうで、通の人々は飲み分けて利用しているようです。

私は・・・、何度飲んでも違いはよくわかりません。(^^;) なんとな~く、違うような・・・。



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胴腹滝の豊かで良質な水は下流域の人々の暮らしを支え、信仰の対象にもなってきました。
美味しい水を求めてやってくる人々、安産を願い祈りにやってくる人々、人間と自然が美しく調和した風景
そして何よりも、かけがえのない恵みをもたらすこの滝は、次の世代へそのまま引き継がなければならない
大切な財産だと思うのです。


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www.youtube.com





撮影地
山形県遊佐町吉出

撮影DATE

Nikon  Z 6
Nikkor  Z  70-200mm f / 2.8 VR S
Nikkor  Z  24-70mm f / 4 S

 

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